「いつもイライラしている、もしくは周りがイライラしていて気分が悪い。どうにかしたいけど仕事だと尚更どうにもできない。なにかよい方法がないものか?あるなら知りたい、教えて欲しい!」
この記事は、そんな方へ向けて書いています。
こんにちは!
函館の漁師まちに住んでいる、愛読書は週刊少年ジャンプ。だけど毎日いろんな本を1日1冊読んで書評する、しだゆう(@araShidayuuKi)と申します。
今日紹介する1冊はこちら↓↓
『傷つきやすい人のための図太くなれる禅思考』枡野 俊明
本書は「強風が吹いても折れることのない、竹のような心を持つための思考法」が書かれた1冊です。
カタい木は、強風が吹くと折れてしまいます。ですが、竹はしなることによって、折れることなく強風をやり過ごすことができます。
そんな強い心をもつための思考法が本書には書かれています。
そんな本書からは、「怒りの感情をコントロールできる人の5つの考え方について」お伝えしていきます。
織田信長が明智光秀に裏切られた理由は諸説あります。
ですが、織田信長は怒りっぽい性格で、それがアダとなったのではないか、と本書では伝えています。
その結果として、天下統一を目前に逃し、怒りっぽいとは真逆の性格である徳川家康が天下統一を果たしたのだと。
そんな徳川家康の言葉として「怒りは敵と思え」という言葉があると伝えております。
怒りの感情は、自分の敵となるということ。
感情まかせで生きること、すなわち知らぬ間に敵をたくさん作ることになるということでしょう。
だからこそ、織田信長は家臣である明智光秀に裏切られ、天下統一を果たせなかったのだと。
そう考えると、上手くいきそうだなって時に、日頃の感情まかせの性格がアダとなって台無しにしてしまう、という歴史的な例ともいえます。
ですので、怒りの感情をコントロールすることは必要不可欠です!
とはいえ、どうすれば感情をコントロールすることができるのか?
それでは、さっそく紹介していきます!
Contents
怒りの感情をコントロールできる人とは

「怒りの感情はコントロールできない」というのが一般的な考え方ではないでしょうか。
ですが、怒りの感情はコントロールできます。
そもそも、感情というものはコントロールできるものなのです!
もし感情がコントロールできないものだとしたら、今でも争いが絶えない状態となっていることでしょう。
毎日イライラしている人が近くにたくさんいたら、イライラしている人同士でケンカになることは目に見えています。
毎日イライラしている人もいれば、ニコニコ笑顔で居続けられる人もいます。
あなたの近くにもいませんか?
いつもニコニコしてて、イライラしている姿をみたことがない、という人が。
もしいるならば、その人は感情をコントロールできる人だといえます。
何を言っても怒らない、何を言ってもしっかりと教えてくれてイライラしない、というのは感情のコントロールができていることを意味します。
だからこそ、怒りの感情はコントロールすることができるということなのです。
怒りの感情をコントロールできる人の5つの考え方とは
では、どうすれば怒りの感情をコントロールできるようになるのか?
以下のコントロールする方法を理解できるようになると、ストレスを抱え続けて生きる人生が一気に変わるキッカケになることでしょう。
- ①自分や他人に完ペキを求めない
- ②他と比べてはいけない
- ③怒っている人と同じ土俵に上がらない
- ④自分や他人の長所には気づき、短所には鈍感になる
- ⑤全てが思い通りになると考えないこと
①自分や他人に完ペキを求めない

「Aさんはできたのに、なぜBさんはできないのか?」という理由でイライラした人を見かけたことはありませんか?
社会人になると、自分が言われる側でなかったとしても、誰かが言われている、というシーンをみることがよくあります。
そのイライラの原因というのが、「完ペキを求めているから」なのです。
自分はできて、Aさんもできているのに、Bさんだけできない、だからBさんはおかしい。という決めつけがイライラの原因です。
人間には得意なものもあれば、不得意なものもあります。これは当然のことです。
だからこそ、自分や他人に完ペキを求めないことが大切なのです!
完璧を求めてしまう気持ちはわかりますが、不得意なことを不得意な人にやらせていては、どちらにとっても良い結果は生まれません。
だからこそ、不得意だと感じたら、得意なことをやってもらうようにすればいいだけのこと。自分のモノサシだけで、完ペキを求めることはしてはいけないのだ、と本書では伝えています。
他人だけでなく自分にも完ペキを求めないことも、怒りの原因を抑える効果があります。
なぜなら、自分は完ペキにできないダメな人間だ、と思い込むことで自分に腹をたててしまうからです。
さらに悪化すると、自分は何をやってもダメなんだと思ってしまい、引きこもりになったりウツ病になったりしてしまいます。
ですので、自分や他人に完ペキを求めない、という考え方を持つことが、怒りの感情をコントロールできる方法といえます。
②他と比べてはいけない

「Aさんが新築を建てたらしい。すごいなぁ、うらやましい。だけど自分と給料はそんなに違わないはず、、どんなズルい手を使ったのだろう、、」
友達が新車を買ったり、家を建てたりすると必ずこのような感情が生まれます。
そうすると自分も欲しい!と考えるのですが、今はまだ住める家があるにも関わらず、うらやましいという目でみてしまいます。
その感情が生まれると、不思議と感情は変化していきます。
うらやましいという気持ちが、ズルいという気持ちに変わり「なんでお前だけ良い思いしてんだよ」と思うようになり、腹が立つという感情に変わってしまうのです。
なぜ、違う感情に変わってしまうのかというと、「新しい家いいなぁ、あんな家に住みたいなぁ、ズルいなぁ」という別の感情が入ってきて、ズルいなぁという別の感情が支配してしまうからです。
「ズル賢い」という言葉を耳にしたことがありますでしょうか?
この言葉はまさに、発想が素晴らしいにも関わらず、自分でも考えついたけど行動するに至らなかったことに対する嫉妬(しっと)から生まれた言葉だと考えられます。
近所に住む主婦が便利グッズを開発して、お金持ちになったことをねたむ場合に、このズル賢いという言葉は使われます。
だからこそ、他と比べることをしてはいけないのです。
普段何気なく「いいなぁ、うらやましいなぁ」という感情を持っているのであれば、危険信号と言えます。
それがイライラに変わる瞬間が出てくる前に、この「他と比べてはいけない」という考え方を身につけておきましょう。
③怒っている人と同じ土俵に上がらない

そもそも怒りというのは伝染します。誰かがイライラしていると、一緒になってイライラしてしまうのはそのせいです。
だからこそ、怒っている人と同じ土俵に上がってはいけないのです。
怒っている人が近くにいたら、その場所を離れるというのも一つの手です。
ですが、仕事となるとなかなか簡単にできません。
その場合は、何もなかったかのように接してあげる必要があります。
もしくは、力になるように声をかける、など。
イライラしている人は、自分がイライラしてて迷惑かけていることにあまり気づいていないものです。
だからこそ、どうしてもその場にいなければいけないのであれば、「何か手伝えることがあれば手伝いますよ!」と申し出てみることで、イライラは収まってくれるはずです。
間違っても同じ土俵に上がって、一緒にイライラしないこと。
火に油を注がないのと一緒で、イライラにイライラを注ぐ行為は、大爆発する原因となるので、それだけは避けましょう。

④自分や他人の長所には気づき、短所には鈍感になる

他人に対してポジティブに話しかけれる人というのは、人から好かれる傾向にあります。
その人と会うたびにテンションが上がるのですから、好かれて当然です。
ですが、毎度ネガティブなことを言ってくる人がいれば、誰からも好かれない人になります。
だからこそ、長所には気づき、短所には鈍感になる、という考え方が必要なのです。
自分に対しても、他人に対しても、長所に気づくことができれば、良いところをどんどん伸ばしていくチャンスに恵まれます。
ですが、短所にばかり目を向けてしまうことは、自分も他人も落ち込ませる原因となり、悪いところを伸ばしてしまいます。
短所にばかり目を向ける人に対しては、「嫌なトコにばかり目が行く人だな」と思うようになり、最初は好意があったのに気づいたらイヤな存在になってしまいます。
会うたびにテンションを奪い、イライラさせる人と一緒にいたいと思わないですよね。
だからこそ、イライラさせる人にならないためにも、自分や他人の長所には気づき、短所には鈍感になる、という考え方が必要なのです。
⑤全てが思い通りになると考えないこと

もしもあなたが、全てがあなたの考えた通りになる!と考えているのであれば、それは大きな間違いです。
あなたが会社の社長であり、社員に対しての命令だとしたら話しは別ですが。
そもそも、人はそれぞれに個性があり、単一の考えを持っているからこそ、思い通りになりません。
だからこそ、全てが思い通りになると考えない、という考え方が必要なのです。
つまり、全てが思い通りにならないのだから、どうにかなるさ!と考える必要があるということ。
子育てにおいても、同じことが言えます。
まだ言葉のわからない子供に対して、子供がやったことにイライラしてストレスをぶつける親がいます。
「なんで言ったことができないの!」と感情的になり、怒りをぶつけてしまうのです。
ですが、子供はまだ言葉がわからず、意味もわからないため、理解しようがありません。
自分の思い通りにしたいのであれば、まずは言葉がわからない子供にもわかるように伝える必要があります。
ですが、言葉がわからないということは改善方法を伝える手段がないため、解決方法はありません。
ですので、この怒りの感情はまったく意味がなく、ストレスを発散するだけの行為といえます。
どうにもできない事にいちいち腹を立てていては、あなた自身がただツラくなるだけです。
だからこそ、子供に対しても言葉や意味がわからないからこそ「全てが思い通りにならない」と考え、「いずれどうにかなるさ!」と思うようにする事で、怒りの感情をコントロールできるようになるのです。
そして、この考え方を持てるようになると、相手を変えることはできない、という結論に至ります。
つまりは、自分が変わらなければ何も変わらない、ということに気づけるようになるのです。
自分を見つめ直すよい機会だと思いますので、ぜひこの考え方を参考にしましょう!
怒りの感情をコントロールできない時の対処法

とはいえ、時には怒りを抑えきれなくなってしまうこともあります。
仕事や人間関係のストレスで、イライラが限界になることだってあります。
人間だもの、それは仕方がありません。
ですが、その瞬間に爆発させてはいけません。
なぜならば、怒りの感情はその場を壊してしまい、いずれ自分をも壊してしまうからです。
冒頭でお伝えしたように、織田信長が裏切られた理由が怒りっぽい性格が原因だと考えた場合、あなたがイライラを爆発させるキャラだとしたら、いずれ自分に返ってくるということ。
もし会社で怒りをコントロールできずに爆発させてしまったら、どうなるでしょう?
その結果として、会社を辞めることになったらどうなるでしょう?
飢え死にするなんてことはありませんが、生活が変わることは間違いないでしょう。
良い生活に変わればラッキーですが、負の感情を持ったままではあまり良い結果はでないでしょう。
では、そうならないためにはどうしたらいいのでしょうか?
そのための対処法をお教えします!
- ①何もしない状態で10秒かぞえる
- ②怒りを書き出してみる
深呼吸して冷静になる、というのも方法としてあります。
ですが、今回はもう少し具体的な対処法についてお伝えしていきます。
①何もしない状態で10秒かぞえる

怒りが湧き上がり、ストレスが爆発しそうな瞬間に爆発させることは誰にでもできます。
その怒りの感情に身を任せ、毒を吐くように怒鳴り散らすだけなので、簡単にできます。
ですが「本当は爆発させたくない」と考えているのであれば、爆発させる前に何もしない状態で10秒数えてみてください。
もし10秒が長すぎる、というのであれば6秒でもかまいません。
その瞬間は頭に血が上り、爆発してしまいそうになるのですが、空白の6〜10秒という時間で、頭の中が整理され、冷静になれるということ。
だからこそ、ストレスが爆発しそうだ!と思ったら、何もしない状態で心の中で10秒かぞえてみることで、怒りを抑えることができるのです。
そうすることで、怒りの感情をコントロールでき、爆発しても良いことがない、という冷静な判断ができるようになります。
冒頭でお伝えした通り、徳川家康は「怒りは敵と思え」という言葉の通り、怒ったところで何も生まれません。むしろ悪いことしか生まれないということを。
徳川家康だけでなく、アメリカの元大統領であるトーマス・ジェファーソンも同じようなことを言葉として残しています。
腹が立ったら、何かいったり、したりする前に10まで数えよ。それでも怒りがおさまらなかったら100まで数えよ。それでもダメなら1000まで数えよ。
そもそも爆発させたところで、残るのはむなしさだけです。
つまりは、怒りは悲劇を生むだけなのです。
だからこそ、どうしてもストレスが溜まって爆発しそうな瞬間があったら、とりあえずは10秒数えて、冷静な自分に戻ることを意識してみてください。
②怒りを書き出してみる

その場で発散できたらすっきりしますが、のちのことを考えれば発散しない方がよいということは前述しました。
我慢して、こらえることができたなら、その怒りの感情を紙やノートに書き出してみてください!
紙やノートの上では感情を抑える必要はないので、思ったことをどんどん書き殴ってやればいいのです。
そうすることで、その場で発散するよりも、頭の中をスッキリさせることができます。
スッキリできてしまえば、すぐに冷静になって考えれるようになります。
「その場で爆発させなくてよかった」と感じたり、「自分にも悪いところがあったな」と考えることができます。
新しい気づきとして、自分の弱みを隠そうとしたことが原因だった、なんてことがあるかもしれません。
そういう気づきがあれば、もっと早い段階で弱みを見せて理解してもらっていれば、こんなことにはならなかったな、と考えることができるようになるのです。
だからこそ、頭の中だけでとどめておくのではなく「怒りを書き出してみる」ことで怒りをコントロールできるようになるのです。
怒りだけでなく、全ての感情で書き出すという方法は効果があります。
頭の中にモヤモヤがある方は、ぜひ書き出してみてください!
比較しない・完ペキを求めないことで怒りの感情はコントロールできる
- ①自分や他人に完ペキを求めない
- ②他と比べてはいけない
- ③怒っている人と同じ土俵に上がらない
- ④自分や他人の長所には気づき、短所には鈍感になる
- ⑤全てが思い通りになると考えないこと
- ①何もしない状態で10秒かぞえる
- ②怒りを書き出してみる
まとめ
『傷つきやすい人のための図太くなれる禅思考』枡野 俊明
いかがでしたでしょうか??
本書には
- 図太くなることの本来に意味について
- 図太い人の人間関係について
- 価値観の違う人との付き合い方について
- 落ち込んだ時は掃除をすることでスッキリできる
- どでかい堪忍袋を持つ必要性について
- 親切なお節介の撃退方法について
- 人の心こそ、竹のようにしなやかであれ
などが書かれています。
僧侶たちの心のあり方から、多くのものが学ぶことができました。
人は考え方次第で、良くも悪くもなるからこそ、良い考え方を持つ必要があるということ。
そして本書の最後には、睡眠の質を上げるための坐禅(ざぜん)方法についても書かれています。
あくまで当記事の内容は、本書の一部にすぎませんので、深く理解したい方はぜひ本書を手にとって読んでみてください!