「上司の言葉の意味がぜんぜんわからない、、」
「ただただ怒られて腹がたつ、、」
と仕事に対する深い悩みを抱えている、そんな方へ向けて書いています。
こんにちは!
函館の漁師まちに住んでいる、愛読書は週刊少年ジャンプ。だけど毎日ビジネス書を1日1冊読んで書評する、しだゆう(@araShidayuuKi)と申します。
今日紹介する1冊はこちら↓↓
『モチベーション革命-稼ぐために働きたくない世代の解体書』尾原 和啓
本書は、「ゆとり・さとり世代と呼ばれる若者の本当の魅力が書かれた」そんな1冊です。
上司と部下の関係がうまくいかないのには理由がある。
そもそも生きた時代が違うからこそ、考え方が違って当然なのだ。
今はいろんなモノがすでに出回っており、新しく作り出すことが困難な時代です。
だからこそ、0から作るのでなく、今ある商品をより良いものに、付加価値を加える応用の力が必要となります。
そんな時代の流れをわかりやすく書いた本書は、どの世代が読んでもタメになること間違いなしです。
そんな本書からは、「あなたや上司が悪いワケではない、時代の違いこそが考え方の違いなのだ」という内容をお伝えしていきます。
とはいえ、「じゃあ誰が悪いんだよ?」「時代の違いってなんなんだよ?」という疑問もうまれてきます。
それでは、さっそく紹介していきます!
あなたや上司が悪いワケではない、とは
- 30代以下は「何でもある時代」を生きている
- 40代以上は「無いものが多い時代」を生きてきた
まずは上記のことを理解しなくてはいけません。
何でもある時代を生きている人か、無いものが多い時代を生きてきた人なのか。
本書では、何でもある時代を生きている人を「乾けない世代」。
無いものが多い時代を生きてきた人を「乾いている世代」という言葉を用いて説明しております。
目安としては、物心ついた時に携帯電話を使用していたか、と考えるとわかりやすいかもしれません。
私自身、中学3年生で携帯電話を持ちました。
今では考えられない、4和音の着信音がなる、というオモチャのような携帯電話でした。
なぜ「何でもある時代と無いものが多い時代」のことを理解しなくてはいけないかというと、その時代で幸せや欲望の考え方が違うからです。
人間の欲望・幸せは5種類に分けられます。
- 達成
- 快楽
- 良好な人間関係
- 没頭
- 意味合い
この研究は、アメリカの心理学者でポジティブ心理学の第一人者でもある「マーティン・セリグマン」がとなえた、と本書では伝えております。
この5種類は「何でもある時代と無いものが多い時代」で違うということを、まずは理解する必要があります。
どう違うのか、というと、「何でもある時代を生きている30代以下の人たち」は、欲望や幸せに関して良好な人間関係・没頭・意味合いを求めているということ。
逆に「無いものが多い時代を生きてきた40代以上の人たち」は、欲望や幸せに関して達成・快楽を求めているということ。
欲望や幸せへの求めるものが違っている以上、同じ価値観はうまれません。
だからこそ、「仕事に対して熱心じゃない」と上司(40代以上)が叱ることは、また別の問題ということなのです。
幸せや欲望に対する考え方が違うことを理解できると、部下がやる気がないわけでなく、決して熱意がないわけでもないのだ、と理解できます。
ここでは仕事の意味合いを求めているからこそ、意味がわからない仕事だから熱心になれない、と考えないといけないのです。
こういった例を踏まえて、「何でもある時代」と「無いものが多い時代」についてお伝えします。
30代以下は「何でもある時代」を生きている
何でもある時代とは、テレビや冷蔵庫といった電化製品、PCやスマホといった、そんな商品を誰でも利用できる時代のことをいいます。
まさに今の時代は、1家に1台以上テレビがあり、携帯電話は1人1台が当たり前、といっても言いすぎではないでしょう。
むしろ1人で2台携帯を持っている方や、1家に3台テレビを置いている家だってあります。
そんな、あたりまえに何でも揃っている時代に生まれた人たちは、生活をしていく上で不便で困ることはありません。
洗濯するにしても、洗濯機に入れて回してしまえば、あとは干してしまうだけでいいのです。
最新のものであれば乾燥もしてくれるので、あとはしまうだけ、というものもあります。
私の幼少期の記憶も、すでに洗濯機がありました。
2槽式(にそうしき)でしたが、「洗う」と「すすぐ」を1槽で、「脱水」をもう1槽で行うというものでした。
今と比べるとだんぜん不便だとは思いますが、当時はそれがあたりまえでした。
だから洗濯は洗濯機がするものだ!という考えがあたりまえになっています。
手で洗おう、という発想は生まれず、しかも洗濯するための機械が必要だ、という発想も生まれません。
なぜなら、すでに洗濯機があるからです。
今の洗濯機をより良くするために、乾燥の機能をつけたらいいんじゃないか、折りたたんでくれる機能があればいいんじゃないか、という発想になります。
0から作り出す、というよりは、今あるものの価値をさらに高めることを考える世代だといえます。
そこで本書では30代以下の人たちの欲望・幸せには
- 良好な人間関係
- 没頭
- 意味合い
の3つがある、と伝えています。
インターネットの普及のおかげで、見知らぬ人とのコミュニケーションが可能となりました。
そこではあらゆる情報を瞬時に交換することができます。
接することの友達だけでなく、ネットで繋がった友達とも「良好な人間関係」が築けます。
何でもある時代だからこそ、その中から一番面白いであろう、ゲームに夢中になり、時間を忘れ「没頭」してしまう。
学校へ行く「意味合い」が見出せず、家に引きこもってしまうことだってあります。
仕事でも同じことが言えます。
仕事の付きあいだけど、面倒な飲み会になんていかずに、友達とのコミュニケーションをしていたい。
ゲームをしている時間が好きだから、残業していないで早く家に帰ってゲームがしたい。
自分がやる意味のわからない仕事に、モチベーションが上がらなくてもやらなきゃないことで、やる気がないと怒られる意味がわからない。
それにもこれにもすべて、しっかりとした理由があるのです。
何でもある時代に生きたからこそ、「無いものが多い時代」を生きてきた人の考え方や行動が理解できないのです。
- 好きなことに没頭すること
- 良好な人間関係を築くこと
- その意味合いを考えること
ですが、上記の三拍子を理解することで、「何でもある時代を生きている人」を理解することができます。
この考えを理解しないことには、「新しい人材が入ってきてもまた辞める」の負のサイクルを繰り返してしまうのです。
何でもある時代を生きている人たちの特徴、理解できましたでしょうか?
40代以上は「無いものが多い時代」を生きてきた
無いものが多い時代とは、携帯電話は存在せず、電化製品も1家に1台なかった時代のことをいいます。
だからこそ、企業は便利なものを開発しようと、手洗いだと冬場はとくに大変だ、ということで手を使わずに洗える「洗濯機」を作り出すことを考えたのです。
固定電話を持ち運びできたら便利だし、どこでも連絡が取れるものが必要じゃないか、ということで「携帯電話」を作り出したのです。
便利なものがなかったからこそ、便利なものを考えることができたと言えます。
逆に30代以下の人は、便利なものがすでにあるからこそ、便利を越えたその先の発想が生まれてくるのです。
その違いがあるなかで、同じ考えを押し付けてしまうのはよくない考え方だとは思いませんか?
昔からそうしてきたんだから、お前もやらなきゃダメだ!というような、古き良き日本の考え方を押し付ける、というのは、良くないですよね?
「無いものが多い時代」と「何でもある時代」では、考え方があきらかに違うことは理解できたのではないでしょうか。
本書では40代以上の人たちの欲望・幸せには
- 達成
- 快楽
の2つである、と伝えています。
達成することが幸せであり、そのために頑張ることができた、といえます。
達成した際には、祝杯として高級ワインをあける、そして給料もその分もらえる!という構図がありました。
バブル時代を生きた人たちというのは、高級ワインにキャバレーのちゃんねぇと楽しく過ごしたというイメージがあります。(私個人の勝手なイメージです)
今の時代でも、キャバレーのちゃんねぇと遊びたい、という欲望はあるでしょう。
ただし、達成した分だけ報酬がもらえるか、といえば、そうではないのが現実です。
完全にないと言い切れるわけではありませんが、そんな企業はマレです。
そんな現実を間近でみて知っているからこそ、そこに魅力を感じないわけです。
達成したところで、「会社が喜ぶだけでしょ?」という考えになってしまうのです。
だいぶ若者よりの目線で書いてしまいましたね。。
何でもある時代を生きている人たちが「なぜやる気がないと感じるのか」「意味不明だと感じてしまうか」、ご理解いただけましたでしょうか?
まとめ
『モチベーション革命-稼ぐために働きたくない世代の解体書』尾原 和啓
いかがでしたでしょうか??
以下はまとめとして
- あなたや上司が悪いワケではない、とは
- 30代以下は「何でもある時代」を生きている
- 40代以上は「無いものが多い時代」を生きてきた
- 時代が違うからこそ、考え方が違うのは当然である
という内容でお送りいたしました。
本書は上記以外にも
- いつの時代でも「信頼」がすべてである
- 「生きがい」を見つける方法について
- 信頼する技法について
- 当たり前のことで人を助けられる
- ストレングスファインダーを活用する
- ライスワークとライフワーク
- 日本独特の社会ルールについて
- 安心社会から信頼社会へ
- 変化しない方がむしろリスクである
などが書かれています。
部下への接し方がイマイチわからない、、上司の考えていることが理解できない、と感じている方にはぜひ読んでいただきたい1冊です。
時代の変化を感じ、素早く行動するためにも読んでいて損はない、そう断言できる内容でした。
30代以下の方はもちろん、40代以上の方も、ぜひ手にとって読んでみてください!
面白い発見がここにはあります!