「仕事で結果が出せない、そもそも期日に間に合わなくていつも怒られてしまう、仕事できないって言われるのは嫌だ、どうしたらいいのかわからない。期日に間に合うように仕事するためにはどうすればいいのか知りたい!」
この記事は、そんな方へ向けて書いています。
こんにちは!
函館の漁師まちに住んでいる、愛読書は週刊少年ジャンプ。だけど毎日いろんな本を1日1冊読んで書評する、しだゆう(@araShidayuuKi)と申します。
今日紹介する1冊はこちら↓↓
『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか -スピードは最強の武器である』中島 聡
本書は「ロケットスタート時間術という、仕事の8割を最初のうちに終わらせてしまうという目からウロコの時間術」が書かれた1冊です。
時間管理の方法や、勉強方法にいたるまで、ビジネスパーソンには絶対にタメになる内容が盛りだくさんです。
著者は、あの元マイクロソフト社のビル・ゲイツと一緒に仕事をし、「Windows95」の開発にたずさわり、さらに右クリックの生みの親でもあります。
そんな著書が伝える仕事の時間術を知りたい、盗みたい、と思いますよね?
そんな本書からは、日本人は期日直前に頑張るということ、についてお伝えしていきます。
ギリギリになってから、ようやく取り掛かりはじめる、、夏休みの宿題と同じことを仕事でもしていませんか?
今の言葉を聞いて、ハッとしてしまったなら、ぜひ読みすすめることをオススメします。
期日直前に、悟空の20倍界王拳やルフィのギア4(フォース)を使えば、なんとか間に合うかもしれません。
ですが、どんな敵でも最初から20倍界王拳やギア4を使えば、楽勝に倒せるなら、最初から使いましょう!というのが今回の記事の内容です。
それでは、さっそく紹介していきます!
Contents
日本人は期日直前に頑張るとは
誰しもが思い当たることではないでしょうか?
私自身、小学校の夏休みの宿題はいつも後回しにしていて、夏休みが終わるギリギリになってから一生懸命やっていました。
本書では、宿題を夏休みギリギリになってからやることをラストスパート志向という言葉で伝えております。
宿題に限らず、社会人であれば仕事で残業することが、まさにラストスパート志向であると言えます。
なぜならば、仕事の延長戦である残業時間中に巻き返しを図ろうと必死になって取り組むからです。
ですが、その結果としては良い結果はなかなかでません。日中頑張って仕事をしていたのなら、夜に疲れてくるのは当たり前です。
疲れた状態でラストスパートをかけたところで、スズメの涙ほどの力しか残っていないのですからね。
では、この幼少期から続けてしまったラストスパート志向を変えるためにはどうするべきなのか?
期日直前に頑張る、を変えるには
その方法はいたって簡単です。期日直前に頑張る、という考えを変えるだけです。
つまり、期日が近づく前に頑張る、ということ。
なにを当たり前のこと言ってんだ?と思われるかもしれませんが、最初の段階で頑張らないから仕事がたまり、挙げ句の果てに残業しても終わらない、という負のサイクルに陥ってしまうのです。
だからこそ、期日がはっきりした段階ですぐに全力投球する、ということ。
本書ではドラゴンボールの界王拳を使う、というたとえをつかって説明してくれています。
Maxである20倍界王拳で、その仕事の8割をすぐに終わらせる、という発想です。
ドラゴンボールの界王拳がわからない人は、ワンピースのルフィのギア4(フォース)をイメージしてみてくださいね。
ギア4の状態をイメージして、最初のうちに全力で8割の仕事を終わらせる、ということです。
では具体的にはどのように取り組むべきなのか?
- ①まずは期日を10分割する
- ②はじめの2分割で8割完成させる
- ③残りの期日は流して2割を完成させる
①まずは期日を10分割する
例として、期日まで10日間あるとします。そうした場合に、最初の2日間でその仕事の8割を作ってしまう、ということ。
日本人の特性として、10日という期限がもうけられると、ほとんどの人が「まだ10日もある!」と考えてしまい、すぐ行動しません。
そして期日が近づくにつれ、そろそろやるか?と考えても、まだ○日あるから大丈夫、と余裕をこいてしまいます。
そして期日ギリギリになってようやく手をつけ始め、時間が足りないことに気づき、焦り、仕事が終わらなくなるという負のサイクルが発生するのです。
もしくは、その期日をすっかり忘れてしまい、上司から「あの件はどうなってる?」と聞かれて思い出す、というパターンが一番最悪ですよね。
だからこそ、まずは期日を10分割すること、が大切なのです。
②はじめの2分割で8割完成させる
期日を10分割したら、最初の2分割、つまり10日間であれば最初の2日で、8割を完成させるということ。
たった2日で8割を完成させるなんてできっこないよ!と思われるかもしれません。
だからこそ、ここで20倍界王拳やギア4を使う必要があるのです!
そして、外部からの邪魔をなくすためにも電話やメールなどは一切対応しないとのこと。
「メールの対応が遅いと、評価に影響するじゃないか?」と思われるかもしれませんが、期日内にしっかりと仕事を提出しないことの方が評価に響きます。
だからこそ本気で集中して、作業に取り組んで結果を出すことの方が大切なのです。
ただし8割の完成といっても完璧なものではなく、あくまで全体像(大枠)をはっきりしたものにする、というイメージです。
悪く言えば不完全なもの、という表現になりますが、完成のベースとなるもの、を早い段階で作り上げる、ということです。
そのものの全体像を作り上げることができれば、あとは変なところがないかをチェックし、問題を解決していくだけです。
そもそも全体像は、作ってみなければ具体的になりませんし、チェックのしようがありません。
だからこそ、まずははじめの2日間で全体像を作り上げることが大切なのです。
宿題であれば、最初の数日で8割を終わらせてしまい、残りの長い夏休み期間中に流しながら残りの2割をやる、という感じです。
宿題は、量がわかりやすいのでどれくらいの時間をかければいいのか、がわかりやすいです。
ですが仕事の場合は、量を目でみることができないため、どれくらい時間がかかるのか、が正確には出せません。
だからこそ、後に回すよりも、先に全体像を作ることでその後のスケジュールが適切かどうか、が判断できるというもの。
全体像ができれば、あとどれくらいで出来上がるか、という予想はできるようになります。
簡単に言ってしまえば、前倒しでやる!ということです。
この考え方を持って取り組めるようになれば、仕事でもプライベートでも怖いものはなくなるのではないでしょうか?
③残りの期日は流して2割を完成させる
最初の2日間で8割ができたのなら、あとは時間をかけてじっくりとチェックするだけです。おかしなところがないか、付け加える必要のあるものがないか、というような最終確認ですね。
一気に作り上げたものというのは、あとからアイデアが浮かび、訂正したくなるものです。
そんな心理も利用することで、より完璧に近いものが出来上がります。
逆にいうと、余裕がない状態で作ったものというのは、どうしても大きなミスが残っていたり、使い物にならないものが出来上がったりしてしまいます。
だからこそ、最初のうちに8割を作り上げ、残りの数日間でじっくりと完成させる必要があるのです。
著者はマイクロソフト社の元エンジニアであり、「Windows95」の制作にたずさわり、右クリックを常識にした張本人でもあります。
そんな先進的なアイデアが生まれる秘訣としても、期日前に前倒しで8割を作り上げ、残りの期日はゆとりをもって流しながら完成させることの重要性を伝えているのです。
ただし、「早くできたのなら、早く提出した方がよいのでは?」と思われるかもしれません。
ですが、期日前に完成したとしても、期日通りに提出すること、と著者は伝えております。
なぜならば、期日前に提出してしまうと、上司にもっと早くできる、と誤解されてしまい、その誤解のまま、要求に応えなくてはいけなくなるからです。
つまり、常にゆとりのない仕事を強いられることで、20倍界王拳を使い続けなければいけなくなる、ということ。
ルフィで言えば、ギア4を使い続けなければいけないということ。
悟空やルフィがそんな状態を続けたらどうなるか、想像できますよね?

だからこそ、期日前に提出してはいけないのです。
決められた期日に、きっちりと提出することこそが、求められている仕事だといえます!
アメリカ人は最初に頑張るという事実
期日直前に頑張るという性質を持つのは、日本人ならではなのかもしれません。
なぜなら本書では、アメリカ人はラストスパートではなく最初に頑張る、ということを伝えているからです。
アメリカ人のイメージとしては、終業時間で退社し自宅でバーベキューをするなど、家族との時間を大切にするイメージがあります。
そのイメージこそ間違ってはいませんが、仕事のスタート時間が早いという事実は知りませんでした。
スターバックスが朝6時から開いていたり、スポーツジムが朝5時から開いていたりするのは、アメリカ人が朝にがっちりと活動しているからなのだと。
そして朝の7時には出社して、夕方の5時〜6時に退社するという。
働いている時間は、日本人とあまり変わらない印象を受けます。
ですが日本の場合は、夜遅くまで残業するという習慣が根付いてしまっているため、時間が長いだけで生産効率が悪い、という印象になってしまいます。
そもそもの習慣として、ラストスパート志向のままでは、いつまでたっても仕事が早く終わることはないということ。
そういった点ではアメリカ人の習慣を見習うことが必要といえますね!
日本人は期日直前ではなく、前倒しで頑張ること!
最初のうちにある程度の仕事を終わらせてしまう。
そしてその後でじっくりと確認しながら完成させる、という流れにするべき理由がわかったのではないでしょうか?
日本人だからこそ、すぐに取り掛かり、ある程度のものをまずは作ることが大切です。
ラストスパートをかける、のではなく、まず最初から全力で走り、その後で修正していくというスタンスに変えること。
そうすることで、仕事に追われるだけでなく、より会社からも人からも求められる存在になることでしょう。
期日を守ることは、信頼を得ることにつながります。
仕事に悩んでいる方がいれば、ぜひ実践してみましょう!
- ①まずは期日を10分割する
- ②はじめの2分割で8割完成させる
- ③残りの期日は流して2割を完成させる
期日前に完成したとしても、期日通りに提出すること
まとめ
『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか -スピードは最強の武器である』中島 聡
いかがでしたでしょうか??
以下はまとめとして
- 日本人は期日直前に頑張るとは
- 期日直前に頑張る、を変えるには
- ①まずは期日を10分割する
- ②はじめの2分割で8割完成させる
- ③残りの期日は流して2割を完成させる
- アメリカ人は最初に頑張るという事実
- 日本人は期日直前ではなく、前倒しで頑張ること!
という内容でお送りいたしました。
本書は上記以外にも
- あなたの仕事が終わらない理由とは
- 「なるはや」は曖昧すぎる表現
- 曖昧な期日を伝えるのは日本だけ
- アプリがアップデートを繰り返す理由
- 嫌なことは効率化するしかない
- 徹夜は仕事がノッている時のみしろ!
- 朝が最強である3つの理由
- 目的があれば勉強はたやすい
などが書かれています。
エンジニアとして活躍した著者は、国語や社会などの暗記系の勉強は苦手科目だったと書かれていて、すごく共感できるなぁと感じました。
だからこそ、すごく読みやすく、かつ理解しやすかったのかもしれません。
本書は、ロケットスタート時間術という時間術を自分のものにしてもらうための本です。この方法を学べば、仕事ができない、というレッテルから脱却できること間違いなしです!
ですので、悩んでいる方はぜひ本書を読んでみてください!